「落ち穂拾い」
ミレーの「落ち穂拾い」は、日本国内では知らない人の方が少ないのではないかと思われるほど有名な絵画です。
遥か昔、私の祖母の家にもこの絵画を刺繍したものが額に入っていたような記憶があります(もしかすると「晩鐘」だったかも)。いずれにせよ、農耕民族としては、なんだか心惹かれるところがあるのでしょう。
ところが、のどかな農民画といったイメージを持っていたのは大間違いだったことを、この年になって知りました。
零細農民には、地主の麦畑の収穫を手伝うと手間賃が支払われ、落ち穂を拾う権利が認められた。
同じくミレーの代表作、「種をまく人」。
キリストの教えを暗示していて、種は教え、まかれる土地は教えを聞く者の心を表すという。『広辞苑』の岩波書店がロゴにしたのは、農家出身の創業者が詩人ワーズワースの『低く暮らし、高く思う』を社の精神としたとの思いから。
日本農業新聞:四季
まだまだ知らない事だらけです。