
6434人が犠牲になった阪神大震災は、今日で発生から29年になる。16日夕から始まった追悼行事では、集まった人たちが、震災の犠牲者を悼むとともに、能登半島地震の被災地に思いを寄せたそうだ。
29年前、実家が神戸にあったので、安否確認が取れないことに本当に気を揉んだのが、つい昨日のことのようだ。時が経つのは速く、人は忘れ易く、学びを生かすのは難しい。
今日、追悼行事会場では、能登半島地震が起きた午後4時10分にも黙とうがささげられる。

1日に発生した能登半島地震を受け、日本酒「獺祭(だっさい)」の蔵元である旭酒造(山口県岩国市)は、被災地の石川県に対し災害義援金として1億円を10日付で寄付したと同社のウェブサイトで公表した。今後、被害の状況によって追加の支援も検討するという。
同社は寄付の理由について「お酒というのは社会と常に共にあり、社会が支えてくれているからこそ酒蔵は存在しています。そんな私どもとして何らかの形で社会への恩返しをするべきと判断し、寄付させていただきました。被災された方々が一刻も早く平穏な暮らしを取り戻せることを願っております」と説明した。
旭酒造はこれまでも、東日本大震災や熊本地震の被災者、新型コロナに関わる医療従事者への支援などのため、2013年から23年までの間に計4億6千万円を寄付してきたという。同社はこれらの寄付について「獺祭をご購入頂いた皆様のお金であり、皆様に御支持頂いたからこそこういった形で社会に恩返しができた」としている。
私は、2011年東日本大震災の折に、偶然にも「獺祭」というお酒があることを知った。そして今回、なぜ旭酒造が作るお酒が世界の人々に好まれるのかがわかった。

イタリアは、海に面し、国土に高山を抱え、地震、火山、雪崩、洪水と、日本に似て自然災害が多い。避難所のカギはTKBだという。
▼清潔なトイレ(T)、温かい食事を作るキッチン(K)、寝起きしやすいベッド(B)。避難所の国際基準だそうだ。家族で過ごせるテントも備え心身の健康を保ち、健康被害や死亡者を減らす。
2016年の熊本地震では犠牲者の約8割が、「災害関連死」だった。避難体制などを工夫すれば救えたはずの命だった可能性がある。能登の地震から12日たち、関連死とみられる死亡者がじりじり増えている。
▼欧州の手厚い避難所の源流は第2次大戦中のロンドン空襲という分析がある。地下鉄構内に市民が押し寄せホームで雑魚寝し、劣悪な環境から病人が増えた。政府はただちに多数の簡易ベッドを準備したという。日本は数々のつらい経験から何を学び、どう想像力や優しさを育み「次」に備えて来たか。いま試されている。
日本経済新聞 春秋:2024.1.13
私たちは、「優しさと想像力」をもって備えなければなりません。

2日間の大学入学共通テストが終わった。
不運を嘆いている子ども達に、かける言葉もない。
それでも、信念をもって強く生きてほしい。
イングランド国王の権限を制限したことで憲法史の草分け。また世界に先駆け敵性資産の保護を成文化。成立から800年経過の21世紀の現在でもイギリスの憲法の最も基本的な部分として有効である。
今日の農業新聞の四季に、法律にまつわることわざの記載あり。お国柄が出ていて、うなずける。
法を作る者は、法を破る者であってはいけない【イギリス】
王の望むことを法律も望む【フランス】
法律が考え出されると、欺くことが企てられる【イタリア】
法律は車のかじ棒に似ている。好きな方に回すことができる【ロシア】
法律はクモの巣だ。カブトムシは破り、ハエは捕らえられる【旧チェコスロバキア】
自民党の政治資金規正法違反事件を見るにつけ、かじ棒を好きな方に回して、甘い汁を吸ってきたとしか思えない「カブトムシ」たちは一網打尽にして、法の裁きを受けてもらわねばならぬ。
日本農業新聞:四季
全くの同感です。