
五條市からの帰路、新幹線から在来線に乗り換えてすぐに目に入ったつり革広告は、「正解がない時代に、問い続ける力を」もつことが大事だと説く。
その上の壁のモニターには、今日のニュース速報「1.20」という数字。「1人の女性が産む子どもの数の指標となる合計特殊出生率が2023年は1.20となり、8年連続で過去最低」とテロップは流れる。
ほんとうに、「正解がない時代」に入り込んでしまった。否、もとから「正解」なんてないんじゃないか。「正解があった」時代があったんだろうか。
もういい加減目を覚まさないと。考えないと。問い続けないと。
だれかが「正解」を出してくれるだろうなんてぼんやりしてちゃダメ。
「1.20」が示す意味を問い続けないと。自分事として問い続けないと。

これから年をとる人にはぜひとも読んでいただきたい。
つまり全員に読んでいただきたい名言集です。
生きるということ、生かされているということが、こんなに有難いことだとしみじみわかります。
上下町出身は私の母も同じ。いつも大きな声で笑ったり、歌が好きだったり、小柄だったり、デイサービスではムードメーカーだったりと、ページを進める毎に哲代さんが母と重なってきます。
哲代さんは、4月29日で104歳になっていらっしゃるはず。
「104歳、な~んちゃって名言集」を楽しみに待っています。



「メスが強くて平和な社会」を、ボノボたちは構築しているらしい。ボノボは、「対オス」でメスが協力するらしい。
コンゴ民主共和国の調査地で、京都大学の研究者が50年間研究を続けてきてわかったことだ。
類人猿ボノボはチンパンジーと見た目や生息環境が似ているが、とても温厚でオスの殺し合いや子殺しはこれまで確認されていない。
ボノボの平和のカギは「メスが優位な社会」にあるという。この偉大な研究結果を導いた京都大学の研究者とボノボに、ノーベル平和賞を。
ミサイルを飛ばし、AI兵器を使い、威嚇し、殺し合う人。
人は、類人猿ボノボを見習うことでやっと類人猿から進化した「人」になれるのではないか。


どんなに立派な基本法でも、実践が伴わなければ「画餅」のまま。「百里の道」はまだ、入り口に過ぎない。
日本農業新聞 四季