6月の梅雨明けは、1955年以来実に70年ぶりだそうだ。
今日もとても暑かった。夜も高温に気を付けるようにと、天気予報が言っている。
「三月に五月みたいな日が、一日だけあるのってのはいいな」。谷川俊太郎さんが40年以上前のエッセーに書いている。昼間は季節を少し先取りしたような、でも夜はやっぱり本来の時候と感じる、そんな一日。四季の記憶と移ろいを繊細にかぎとる詩人の感性だろう。
▼6月に8月みたいな日が、何日もあるのってのはいやだな。こちらは詩情のかけらもない、当方の愚痴である。今年はずいぶん暑い梅雨だと思っていたら、きのう西日本にもう梅雨明け宣言が出た。確定すれば多くの地域で史上最も早い記録になるそうだ。
今月中旬の猛暑は人為的な温暖化が原因だったと、東大と京大の研究チームが分析した。
詩人に「地球の客」と題する一遍がある。「いつの間にか/主人になったつもり/文明の/なんという無作法」
日本経済新聞 春秋:2025.6.28

女児の下着を盗撮し、画像や動画をSNS上のグループに投稿し共有したなどとして、名古屋市と横浜市の教員の男2人が性的姿態撮影等処罰法違反の疑いで愛知県警に逮捕された事件で、グループのメンバーらが動画や画像の共有に秘匿性の高いSNSを使っていたことが捜査関係者への取材でわかった。県警はSNS上のやり取りからメンバーがいずれも教員だったとみている。互いに動画や画像をほめあう投稿も確認されたという。
朝日新聞デジタル
なんとおぞましい。身の毛がよだつとはこういうことを言うのだろう。市民の代表である議員は逮捕されるは、子どもたちを教育する職にある人間も逮捕されるは、こんな大人たちの中で、この国の子どもたちは健全に育つのか。日本の未来は明るいか。
日本存亡の危機。

アオサギは海の方にいるものだと思ったら、今日、田んぼの中の道で出会った。
シロサギも、アオサギも、なんと田んぼに似合うのだろう。
これから梅雨真っただ中を過ぎ、日差しが照り付ける夏になると、アオサギも隠れてしまうぐらいの稲田になるのだろう。
豊作でありますように。

ラジオから、森山良子さんの透き通る声で「さとうきび畑」が聞こえてきました。
今日は、沖縄「慰霊の日」。令和7年度は、沖縄戦終戦から80年目の節目を迎えます。
あれから世界はずっと平和を希求しているはずなのに、地球上で戦争状態になっているところの数が、今一番多いとニュースで言っていました。
昨日は、トランプ大統領がイラン攻撃を始めたことで、核戦争の危機が現実味を帯びてきたし。
さとうきび畑の先に平和が見えないものか。


やっぱり、新聞はいい。特に日曜の新聞はいい。
慌ただしい平日とは違って、こちらにも気持ちの余裕があるから、活字を楽しむことができる。
活字はいい。この歳になって初めて目にする字でも、感激を持って受け入れられる(ネットだと誤字じゃないのかなんて疑ったりして)。つまり、信頼感があるのよね、活字には。
今日は、紙面で二人の女性に出会った。
高村薫さん 小説家
“定家と巡る幽明のあわい”をテーマに、時空を超える音と響きに包まれた、不思議な読み心地の小説「墳墓記」を執筆。主人公は末期の夢で自分を縛るものを知り、解放される。「いい死に方だと思いません?」。自身もまた自由。「目の前に来たものは何でも捕まえる。新しいことをやっていたい」と涼やかに語る。
よみうり堂 著者来店 西田朋子
山口有紗さん 児童精神科医
例えつらい思いをしたとしても、子どもたちが信頼できる誰かとつながる安心感の中で傷を癒し、豊かに育っていけるよう願っています。そのためには、子どもたちの声を本当の意味で「聴く」ことが必要です。子どもに関わる全ての人々がつながり、学び合うことで、一人でも多くの子どもの声を聴ける世界を、子どもたちと共に作っていきたいと思います。
あすへの考 【児童・生徒どう寄り添う】
【あわい】定義
- 物と物のあいだ。また,あいだの距離。ま。”下町の雑沓する巷と巷のあわいに挟まりながら / 秘密潤一郎”
- 時間と時間とのあいだ。時間的隔たり。”帝相崩之下に四十年ばかりあわいがありて / 史記抄2″
- 人と人の間柄。相互の関係。”珍しげなきあわいに世の人も思ひ言ふべき事 / 源氏物語乙女”
- 色の取り合わせ。配色。”山吹・紅梅・薄朽葉,あわいよからず / 堤中納言物語貝あはせ”
- おり。形勢。”あわい悪しかりければ引くは常の習なり / 平家物語11″