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活動報告

葉っぱから奇跡
1986年から「いろどり」の葉っぱビジネスは続いている

山あいだからこそ生まれた葉っぱビジネス

四国にある徳島県上勝町は、人口約1300人、高齢化率50%を超える町です。
徳島県のほぼ中央に位置し、徳島市からは約1時間の山あいにあります。地形は平地が少なく急峻で大規模農業には向いていません。
農業には不利なようにも見える地域ですが、山あいの地形・冷涼な気候、高齢者の知恵があり葉っぱビジネスには最適な場所でした。

いろどりHP

▼町の農協に勤める横石知二さんが大阪出張時に入った店で、近くの席の若い女性客がつまものの葉っぱを大切そうに持ち帰るのを見てひらめき、仕事を立ち上げたのは1986年2000年ごろは知る人ぞ知るだったいろどりはしだいに有名になり、著書がいくつか。映画にもなって全国から視察が来るほどになった。▼今月上旬にその横石さんが亡くなり、奇抜な発想を事業に育て上げるのにどれほどの苦労、工夫があったかと改めて思った。山間に暮らす高齢者に収入と生きがいを生み出した葉っぱの奇跡は、どの地にもある守旧の気質から逃げずに正面から向き合い、根気よく説得して一人、また一人と見方を増やした結果でもあった。▼上勝町は近年は全国初の「ゼロ・ウェイスト宣言」をしたごみゼロ先進地で有名だ。呼応した若い人が移住し、視察はいまや世界中から。いろどりの成功が地域に「やってみよう」の機運を生んで、新しいものに抵抗が亡くなったといわれる。小さな町で普通の変革を先導した人は8月8日、葉っぱの日に旅立ったそうだ。

日本経済新聞 春秋:2025.8.24

「山間に暮らす高齢者に収入と生きがいを生み出した葉っぱの奇跡は、どの地にもある守旧の気質から逃げずに正面から向き合い、根気よく説得して一人、また一人と見方を増やした結果」。

奇跡をこのまちにも。