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活動報告

「みんな人生の経営者」
メルカリで買った本が今日到着した

『私たちはいつまで価値を奪い合うのか?今、日本に足りない「経営」の正体!』

確かに、私たちは価値を奪い合っている。

結果、みんな苦しい。

そんなばかみたいなことを続けていないで、「経営」しようということ。人生を。

経営者、従業員、高齢者、若者……「みんな苦しい」のは一体なぜなのか?

私たちを支配する「苦しさ」にはごくシンプルな原因があり、ちゃんと対処する方法がある。経営学の道具を使えば、人生が大きく変えられる。どういうことだろうか。

15万部ベストセラー『世界は経営でできている』で大きな話題を集めた気鋭の経営学者・経営者の岩尾俊兵氏による渾身の最新作『経営教育』(角川新書)では、「みんな苦しい」の謎をあざやかに解き明かす。

(※本記事は岩尾俊兵『経営教育』から抜粋・編集したものです)

現代ビジネス

日本はこれまで昭和のヒト重視の経営から平成のカネ重視の経営へと大きく揺れました。明治はカネ重視でした。令和は再びヒト重視になったと筆者はみています。筆者は、こうした時代ごとに大きく揺れ動く社会を「ヒトの論理とカネの論理の間で揺れる、知的ヤジロベエ社会」と呼んでいます。

ヒトの論理を信じる人はカネの論理を信じる人を悪魔や俗悪とののしります。カネの論理を信じる人はヒトの論理を信じる人を無知や偽善とののしります。しかし、日本社会の真実の姿は、「お互いに不完全な二つの論理」を行ったり来たりしていただけだったのではないでしょうか。

大事なのは二つの論理を信奉する人が互いに歩み寄ることだと思うのです。

解決不能な社会問題はない

そうすれば、ポスト資本主義社会へ、つまり奪い合いから脱して互いに豊かな共同体を創り合う社会へと一歩を踏み出せるかもしれません。その可能性がわずかでもあるならば、挑戦してみる価値はあるでしょう。

誰もが価値の創り合いを目指して経営意識と経営知識を持つ。こうした社会において問題解決できる現代の難問をいくつかみてみましょう(図7‐2)。

まずは経営者による労働者搾取の問題です。経営者も労働者もそれぞれ欲望があります。

その欲望を未来創造の円形の二回変換でビジョンにしてみたらどうなるでしょうか。あるいは、経営者と従業員には給料を上げるか上げないかという対立があります。これを問題解決の三角形で解消したらどうなるでしょうか。どうしても経営者と労働者の対立が避けられないのなら、七転八起の四角形で次の一手を考えたらどうなるでしょうか。

VC三種の神器を使っていけば、こうした難問にも答えが出てきます。たとえば、ストックオプション(自社株購入権)を配って経営者と従業員とが同じ方向を向く。会社製品を安く買えるポイントを配る。自己株式を購入し、1年後に業績を上げて株価が上がったら、自己株式処分差益を確定させて従業員にボーナスを配る。こんなふうに、誰もが納得いくまで100個でも1000個でもアイデアを出し続ければいいのです。

高齢者医療と社会保障費負担の問題も同じです。いまは、高齢者や様々なハンディキャップのある方を攻撃する過激な言説が現役世代から繰り返し出てきます。現役世代が苦しいのは事実でしょう。筆者だって現役世代ですから分かります。しかし、分断と排除ではない解決方法はあるはずです。VC三種の神器をみんなで使いこなして1万いや1億のアイデアを出し、1億分の1の奇跡的な解決方法を採用すればいいだけです。

たとえば、高齢者医療のビッグデータを集積し、これを解析して新たな医薬品を作って世界中で売るのはどうでしょう。AI時代においてデータはエネルギー源です。日本には世界一高品質な医療を受けた人が世界一多くいます。つまりは世界一の質と量の医療データがあるということです。たとえば元気な人の腸と病気の人の腸のデータを大量に解析して、元気な人の腸を再現する薬品を作ると、腸由来の病気は治ってしまうかもしれません。

過疎地域の「ポツンと一軒家」の問題も同じです。いまでは、政府中枢からさえ「過疎地域に住むのは贅沢だ。都市部に住め」という声がきかれます。インフラ整備のお金がもったいないから、人が多いところに強制移住させたいというわけです。強制移住という考えはホロコーストの思考です。他人を道具だと思う発想でしょう。

しかも、もしも過疎地域から地方都市に強制移住させても、次は「地方都市に住むのは贅沢だ。七大都市に住め」となることは容易に想像できます。その次は「七大都市に住むのは贅沢だ。東京に住め」となるでしょう。誰もが都市部に住んだら、都市部で住む人が食べる海産物は誰が獲るのか。農作物は誰が育てるのか。あるいはそうした仕事に従事する人の生活を支える財・サービスは誰が提供するのか。きちんと考えないといけません。

とはいえ、際限なくインフラ整備はできないというのも事実でしょう。ならばVC三種の神器を使ってみましょう。「人があまり住んでいないのにインフラの整備はしっかりしている」ことの価値を発見して、費用負担というマイナスを打ち消してみましょう。

たとえば、自動運転の実験がやりやすい。航空宇宙開発の実験がやりやすい。ドローン事業化の実験がやりやすい、などです。だとすれば、「過疎地域をある種の研究開発特区として世界中の研究者・事業家が集まる場所にしてみる」のはどうでしょう。そこから生まれた技術の権利の一部を政府が持つだけで、インフラ整備費はまかなえるかもしれません。