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活動報告

「逆転の発想」

解消には「逆転の発想」が求められる。日本農業新聞は、空き家を貸したい人が、借りたい人を募るというこれまでの常識を覆し、借りたい人が貸したい人を探す「さかさま不動産」を取り上げた。誰もが当たり前だと思っていた不動産取引を逆手に取った画期的なサービスと言える。

 考案したのは、三重県桑名市のベンチャー企業。空き家を見ず知らずの人に貸すことを「リスク」と捉える所有者が多いことを知り、貸す人が借りる人を事前に知ることによって「空き家はもっと流通する」と考えた。仕組みはこうだ。家を借りたい人が同社のサイトに名前や顔写真、自己紹介の他、探している地域や使用目的を書き込む。貸したい人はサイトを見て、自分が貸したい人を見つける。このサービスを20年から始めたところ、東日本を中心に成約が続き、10都府県の27戸の空き家がカフェやゲストハウス、書店などに生まれ変わった。

 空き家の増加に悩む自治体も追随し、福井県大野市や石川県小松市が公式ホームページに空き家を探す人の情報を掲載。北海道小清水町も「さかさまバンク」と名付け、同様のサービスを始めた。変革は時として“よそ者”によって生み出される。こうした仕組みをもっと横展開したい。

日本農業新聞 論説

旭市もご多分に漏れず、空家データバンクでは苦戦している。「逆転の発想」の成功事例を参考にして、空家解消に新たな一手を打つべきだ。