東海道新幹線は雨に弱い? なぜ大雨で運休するのか
台風7号および台風通過に伴う線状降水帯の発生により、東海道新幹線は2023年8月15日と翌16日、全線での運転見合わせ。東海道新幹線は、そのほかの新幹線と比較しても、雨の影響を受けやすい傾向があります。これは、土を盛った上に線路を敷いている区間(盛土区間)が全体の約半分を占めるから。日本で最初の新幹線という歴史的な経緯に起因します。ちなみに盛土区間は、後年に開業した山陽新幹線で18%、上越新幹線に至っては1%です。
では、なぜ盛土だと影響を受けやすいのか――それは、大量の雨が浸透して地盤がゆるめば、路盤の崩壊や沿線における土砂流入のリスクが高くなるからです。そしてそこを列車が走れば、ゆるんだ地盤に衝撃を与えることになり、自ら危険性を高め災害を誘発させかねません。
なお、現行の規制値は60mm以上ですが、開業したころは30mm以上でした。盛土区間の改良により、基準値が引き上げられたのです。さらにJR東海は2022年6月より、規制判断の指標に、気象庁が発表する「土壌雨量指数」を導入。これは、降った雨が土壌中に水分量としてどれだけ溜まっているかを数値化した指標で、線路から離れた場所を発生源とする土石流にも備えています。
乗り物ニュース
東海道新幹線は、大学入試の時から随分と利用させてもらいました。大学に入ったのが昭和51年ですから、休みの度、福山まで当時は片道5時間の旅を幾度楽しんだことでしょう。
それにしても、東海道新幹線が豪雨に弱いとは、今初めて知る真実です。