「如月(きさらぎ)」― 生(き)更(さら)来(ぎ)

春風を待つ心には、厳冬を耐え抜いた強さがなければならない。
真の陽気は、ただ待つものではなく、自らの内から醸し出すものである。
これを「和気(わき)」という。「如月」は、草木が更生する、すなわち「生・更・来」である。
万物が古い衣を脱ぎ捨てて、新しい生命を吹き込まれる時である。
人間もまた、古い習慣や惰性を脱ぎ捨てて、「自己を更新」しなければならない。過ちを改めるには、まず第一に「恥」を知らねばならぬ。
第二に、天地に見られているという「畏(おそ)れ」を持たねばならぬ。
そして第三に、気づいたら即座に断行する「勇気」がなければならぬ。
この三つが揃えば、人はいつからでも、どこからでも生まれ変わることができる。人間は、自分が自分自身の主人公にならなければならない。
安岡正篤
環境や運命に振り回されるのではなく、自ら志を立てて、一歩一歩善を積み重ねていく。
それこそが、真の人生である。
