「元の木阿弥」にならぬように

新米の価格が話題になっている。
農水大臣に、「いくら何でも高すぎる」とJAの人が訴えているニュースをみた。
米離れが進むのではないかとの懸念があるようだ。
昨年の米騒動で、日本の農政のあり方に国民が注視するようになっても、結局、市場原理から逃れられないで、元の木阿弥か。お米の国の米作り。
「元の木阿弥」の語源にはいくつかの説がありますが、最も有力とされているのは戦国時代の武将・筒井順昭にまつわる話です。
大和国(現在の奈良県)の武将であった順昭は、病で亡くなる際、跡継ぎの順慶(じゅんけい)がまだ幼かったため、自分の死を隠す必要がありました。
そこで、自分と容姿が瓜二つだった木阿弥という僧侶(または声の似ていた人物とも)を影武者に立てました。
木阿弥はしばらくの間、順昭として振る舞いましたが、順慶が成長し家督を継ぐと、木阿弥はお役御免となり、元の身分(木阿弥)に戻った、という話です。この「元の木阿弥に戻る」という出来事から、現在の意味で使われるようになったと言われています。
ことわざディクショナリ
他にも諸説ありますが、この筒井順昭と木阿弥の話が広く知られています。