日本人として教えなくてはならないこと
七五三の季節。我が子の成長を祝って、可愛い姿を写真に残したいのは、親心というもの。
しかしその前に、日本人として、脈々と伝わる日本の文化と日本人気質を、どこかに置き忘れて子ども達を育てていないか。
晴着をまとったかわいらしい幼子が主役のお祝いに、写真撮影のトラブルが相次いでいるという記事を本紙オンラインで読んだ◆七五三のお参りの際、大人たちが参道に寝転んでカメラを構えたり、シャボン玉を吹いて他の参拝客の服を汚したりする迷惑行為が起きているという。撮影を禁じる寺社も少なくない
◆晴れ姿が「映え」る画像をSNSに投稿するための演出なのか。江戸期に広がった七五三は、子供が社会生活の自覚を養う通過儀礼だった。意味と目的は歳月に洗われたのか、大人の楽しみ事にしてはばからない人たちがいる
読売新聞 編集手帳 2024.11.10
「大人の楽しみ事にしてはばからない人たち」を、私たち世代は育ててきた。
昨日も、旭市のサッカー場を使う他市の子ども達のことで、このことを実感した。日本人としての教育を、親世代がしていない。つまり、私たち世代がこの子たちの親世代の教育を怠ってきたということだ。嘆かわしくて、日本の将来が心配で、寝つきが悪かった。
この先日本はどうなっていくのか。
今年1年間の出生数が初めて70万人を割る公算が大きくなったと、厚生労働省が5日公表した。
せめて少数精鋭で、日本人たる教育を親・世間がやっていかなければならないのだと思う。