先生にエール‼
香川県立小豆島中央高校(kono小豆島町)の生徒らが8日、同町の池田港で離任する教職員らを見送った=写真、中塚正春撮影。
朝日新聞デジタル2024.4.11.
生徒約150人が集まり、お世話になった教職員への思いを込めて、横断幕を掲げたり、応援団がエールを送ったりした。今春異動する教職員11人のうち、6人が乗ったフェリーが港を離れた後も、生徒らは岸壁から「頑張って」「ありがとう」と叫びながら見送った。花束を渡した2年の佐々木妃莉(ひかり)さん(16)は「文化祭でたくさん話をして、色々なことの指導を受けました。感謝しています」と話した。
この記事を読んで、思わず壷井栄の「二十四の瞳」を思い出した。
「瀬戸内海べりの一寒村」とは、こうした恩師と生徒の関係が育まれる要素があるところなのだろう。壷井栄の故郷には、小説家が意図したものが伝わり続けている。
栄はかねてから、両親に育てられた12人の子供のことを、子供の側から童話として書いてみたいという構想を持っていた。それが社会情勢の悪化により無理となったため、一つの小さな村に生まれ育った12人の同い年の子供の話として書いたのが本作である。
小説の舞台は、その冒頭で「瀬戸内海べりの一寒村」とされている。そして全ページを通じて、一切、舞台の具体的な地名は出てこない。しかし、小説発表の2年後の1954年(昭和29年)に映画化された際(『二十四の瞳』)、壺井栄の故郷が香川県小豆島であることから、物語の舞台を「小豆島」と設定した。これ以降の映像化作品でも同様に小豆島を舞台としたため、『二十四の瞳』と原作にはない「小豆島」の2つが結びついて広く認識されるようになった。
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