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活動報告

この国の近未来が見える本
ぼっちな食卓 限界家族と「個」の風景:岩村暢子

 【書評】

さて本書は、1998年から継続された調査の中から、同一家庭89戸の10年後、20年後の変化を追跡した実態報告である。60代の私の目には、その大人たちの大半が、我が子より自分を大事にする価値観を持つ、いわゆる「オトナになりたくない、なれない親たち」に映るのだが、そんな“コドモ”のような親から育てられた子がどんな若者となり、どんな家庭になったのか。本書を読み終えたとき、その答えと、家族の集合体であるこの国の近未来が見えたようで、深いため息が出た。

 とはいえ、われわれには「世代責任」がある。まずは現実を見詰め、現状をきちんと把握しなければ、的確な対策は立てられぬ。「異次元の・・・・・」と言って、金を配り、保育園を増やすとかすれば少子化対策になる、と考えている方々には、特に一読をお勧めしたい。

あぜ道書店:日本農業新聞 

この書評を読むと、早く読んでみたいという気持ちと、ああやっぱりねという絶望感に襲われるのではないかという怖さとが入り乱れ、明日届くはずの本になんだか複雑な期待をしています。

しかし、いずれにしても私たち世代には責任があります。正面から向き合わなければならない責任があるのです。

覚悟を決めて読まなくてはなりません。